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リクルーティングからのお知らせ
働きがいを科学するHATALUCKが、オフィスへの出社方針に舵を切った理由。
HATALUCKは、”「はたらく」を楽しく”する社会の実現を目指して、サービス業で働く方々の働きがい向上に取り組んでいます。
普段、サービス業で働く方々の「働きがい」を科学している私たちですが、働きがいは社内・組織で生産されるもの。
HATALUCKでは、社内の働きがいを向上させる取り組みの一環として、お客様にも提供している「エンゲージメントサーベイ」というアンケート調査を使って、社員が「今、会社や仕事をどう思っているのか?」を定期的に確認しています。
今回は、2024年6月に行ったアンケート結果から見えてきた組織課題と、その課題に経営層を含む全社員でどう向き合ってきたかをご紹介します。
エンゲージメントサーベイは”組織の健康診断”
「エンゲージメントサーベイって聞いたことはあるけれど、なんだかよくわからない…」と思っていませんか?
HATALUCKのエンゲージメントサーベイは、社員の仕事に対する意欲や組織への帰属意識、すなわち、社員と会社のつながりに関するアンケート調査です。
アンケートでは、企業の魅力因子に関する質問がされます。企業の魅力因子は、大きく分けると「Philosophy(理念・目的)」「Profession(仕事・事業)」「People(人材・風土)」「Priviledge(特権・待遇)」の4つ。アンケートの設問はさらに細分化した8つの切り口に分けられ、社員は「期待レベル(求めている)」「満足度レベル(できている)」の5段階で回答します。
アンケート結果からは、社員が会社・仕事をどう思っているかがさまざまな切り口でわかります。回答結果は数値化されるので、会社は社員の状態や組織の状態を定量的かつ継続的に診断でき、「どんな課題があってどうやったら改善できるのか?」の糸口を掴むことができます。
今、HATALUCKが取り組むべき課題は「組織風土」と「コミュニケーション」
人事・採用を担当するヒューマンキャピタルグループとCEO染谷が中心となり十分に時間をかけて調査結果を分析したところ、以下のことがわかりました。
- 新しく見つかった改善項目:「関連部署間での連携」「階層間でのコミュニケーション」
- 前回よりも改善が必要になりつつある項目:「理念浸透」
- 前回から引き続き改善をすべき項目:「事業戦略の優位性」「商品・サービスの競争力」「品質への自信」
フリーコメントを分析すると、理念浸透につながる「目指す会社像」に社員間でずれが生じている可能性が見つかりました。これは、昨年入社してまだ働き始めて時間が経っていない人の増加や、新卒のメンバーの入社と組織拡大に伴い、オンライン主体でのコミュニケーションでは、十分に社員間のコミュニケーションが足りていないことが考えられました。全社員が集まるキックオフ会議でエンゲージメントサーベイ結果と課題を共有してディスカッションを行い、その結果も踏まえて、根本的に改善したい組織風土やコミュニケーションを優先度の高い課題として捉えました。
キックオフ会議で、全社員でディスカッションする様子
見つかった組織課題の本質から逃げずに向き合う。出社方針に大きく舵を。
働きがいのある組織づくりを誰よりも大切に考えてきた私たちの課題が、コミュニケーションや組織風土だった。HATALUCKが組織・事業拡大に伴う課題にまさに直面していることがわかりました。でも、見つけた問題の本質にはとことん向き合う。それがHATALUCKらしさでもあります。
「今一度、一緒に働く仲間全員で目指す会社像を共有したい、目線を合わせたい」
そんなCEO染谷の想いから、これまでは出社回数に上限を設けて、リモートと出社のバランスは個人に委ねていましたが、7月からは「必ず週2回以上は出社すること」と出社方針を大きく変更。
さらに、コミュニケーションの風通しをよくするために、オフィスの壁を取り払い、同じフロアにオフィスも増床。たくさんの社員が同時に出社できる環境づくりを行いました。
オフィス増床・出社や対面でのミーティングの様子
出社をルール化した理由。今は、効率より能率を重視する時期。
HATALUCKには企業経営で大事にしている理論があり、その一つがチェスター・バーナードの組織論です。
バーナードの理論では、組織が存続するには、相反する「効率」と「能率」のバランスを取り、そのバランスを組織の状況に合わせて変えることが必要だといっています。「効率」は組織成果を最大化するもので、「能率」は個々人のモチベーションを充足させるものです。
例えば、リモートワークの導入、組織の分化や役割の明確化をすれば効率は上がります。一方で、組織の縦割り化・分断が進むことは、他の人の業務内容が見えづらくなるなど、能率を下げてしまうのです。
これまで、HATALUCKでは、事業拡大を優先させ、能率ではなく効率を重視してきました。ただ、効率だけを追い求めてしまうと、「なんのために働いているのか」「自分の仕事にどんな価値があるのか」から意識が離れていってしまう……。
もちろん、効率と能率のどちらも重要です。そこで、今のHATALUCKはどちらを優先させるのがいいのか?を本気で考えました。
組織風土やコミュニケーションの組織課題が見つかったことと、「自分の仕事の価値に、そして、チームだから生み出せる仕事の価値に気づいてほしい」という想いも込めて、今は、効率よりも能率を重視する時期だと判断。出社方針の変更へと舵を切りました。
1ヶ月経った今。出社を増やしたから気づけたこと
新しい出社方針にも慣れ、オフィスで働く社員も増えてきました。1ヶ月経った今、社員がどう思っているのかを聞いてみました。
<プロダクトマネージャーの声>
オフィスで仕事をしていると、他の人のモニターの画面が視界に入ることも。「どんな仕事しているんだろう?」と話しかけやすくなりました。入社して日が浅い社員には過去の経緯など、よもやま話をすることもあるし、「この前話した仕事、どうなったんだろう?」と他グループの仕事が気になるように。
こういうのって、ZoomやSlackだったら見えない情報ですよね。偶然目に入った情報から始まるコミュニケーションってあるんだなと。出社を増やしたことで、自分自身も他のメンバーの動きにより感心を持つマインドになった気がします。
<カスタマーサクセスメンバーの声>
実は、これまではエンジニアとの関わりって少なかったんです。連絡事項があるときは、プロダクトマネージャーに連絡、プロダクトマネージャーからエンジニアに連絡という流れでした。でも、出社が増えてからは、Slackで正式に要望を伝えるほどでもないけど、お客さんのニーズを伝えたい!と思った時に気軽に伝えられる機会が増えました。
また、驚いたのは、エンジニアメンバーが思ったよりも出社してたこと。ディスカッションの様子も初めてみました。黙々とコードを書いているイメージでしたが、こんな活発に意見をぶつけ合うんだと、印象的だったのを覚えています。
強いて出社のデメリットをあげるなら、ペットに会えないことかな(笑)。オフィスの方が集中できるし、それ以外のデメリットは感じていないです。
まだ1ヶ月ではありますが、オフィスでの何気ない会話を通じた情報交換がしやすくなったり、お互いの様子を目にする機会が増えることでコミュニケーションへのハードルが下がったり、組織風土やコミュニケーションの改善の兆しが見えてきたようです。
今回、HATALUCKで行ったエンゲージメントサーベイでは、コミュニケーションや組織風土という新たな課題が見つかりました。
組織課題は、企業が存続する上で避けて通れないもの。HATALUCKは、楽しく働く人を増やす企業として、これからも自社の組織課題にも真摯に向き合い、改善を繰り返して、「理想の組織像」を本気で追求し続けていきます。