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リクルーティングからのお知らせ
組織を拡大成長させるには、「組織の専門分化」と「意識の統合」の同時実現が必須。それを人事制度のコンセプトに入れ、拡大成長を支える人事制度を設計
先月、HATALUCKの新しい人事制度についてご紹介しましたが、この人事制度の中でもさらにCEO染谷も熱を込めて語る「等級」と「評価」「報酬」制度について、今月と来月の2回に分けてご紹介いたします。
HATALUCKの人事制度の軸となる考え方として「思考停止に陥らない」「自走できる」の2つを前回のコラムでは挙げましたが、HATALUCKの人事制度は言い換えると「個々人のリーダーシップ発揮」が「等級制度」の根幹の考え方になります。
これからのHATALUCKは事業も組織も拡大するフェーズを迎えるため、適切な事業活動のスピードや成長角度を保つために、組織は専門分化することが求められます。一方で、組織が分化するとそれぞれの組織が縦割で括られるので、”個別最適”という落とし穴が待っています。分かれた組織がその組織にとって最適なことをし始めてしまうため、全体最適をしたい経営陣にとっては”遠心力”が働いてしまい、企業の統合力は弱まっていきます。
そこで組織の専門分化と組織としての意識の統合を強めるために「Value」を軸にした「リーダーシップの発揮=各等級での役割期待」にしたのがHATALUCKの人事制度の特徴です。Valueの発揮を等級制度の役割期待に入れることで、意識の統合を強化しようと考えたのです。
一般的に大企業などによくある人事制度は、顧客から得られた報酬原資(売上)を個々人にどのように分配するのかを決めるためのものなので、基本的には「評価」と「報酬」にウェイトが寄った設計になります。人事制度としてのポリシーを重視するよりも「報酬の分配」に傾斜して作られてしまいます。そのため、等級の役割期待は「営業数値の達成度率」や「通常業務を一人で執り行うことができる」「クレームの一次対応を適切に対応することができる」など「〜できる」といったタスクフォーカスでの能力表記が多く、経験を積めばできることが増えるであろう年功も加味して役割期待(等級)が定められます。
一方で、HATALUCKの場合は「Valueを軸にしたリーダーシップの発揮度合い」を役割期待(等級)に定めているのが特徴です。
<等級=グレード>
グレード1•2=lead the self
グレード3•4=lead the people
グレード5=lead the company by people
グレード6•7=lead the company by system
例えば、グレード1•2に関しては業務を行う上で、何か迷った時にValueと照らし合わせて考えて行動できるような自身に対するValueの発揮を求めています。グレードが3•4になると、「51%メリットと49%のデメリット」があるような複雑な問題に対して、どう選択するべきかをValueを軸にグループやチームと一緒に考え、判断を下せることを求めています。
行動指針であるValueを浸透させそのValueに基づいた行動を導くためのリーダーシップがあるからこそ、これから専門分化する組織をさらに強固にし、遠心力がはたらきすぎないための意識統合の強化にもつながります。
また、もう1つ特徴的なのは「役職」の考え方です。
HATALUCKには「UM:ユニットマネージャー」「M:マネージャー」「AM:アシスタントマネージャー」の3つの役職がありますがこの役職は等級とは切り離され、等級制度の中には入っていません。役職は、組織図上での役割として捉えており、あくまでも「等級」をベースに人材を評価しています。
HATALUCKのメンバーシップ型社員は「イネーブラーコース」「スペシャリストコース」「エンジニアコース」の3種類があり、5等級以上からスペシャリスト・エンジニアコースも選択することが可能になります。この2つのコースは、高い専門性によって価値発揮を期待するコースのため、チームメイトの育成や評価といった”人”に対する役割期待は求めず、高度な専門性によって業務の遂行やチームを率いることを求めます。等級グレードが5や6になっても「マネージャー」の役職はつきません。
そのため、人のマネジメントよりも「エンジニアとして技術をとことん極めたい」「法務の専門知識を伸ばしていきたい」など自分の強みを活かせるキャリアを選択できるようになっています。
※リーダーシップの発揮度合いのテーマも「スペシャリスト・エンジニアコース」は「lead the specialty/tech」となります。
一方、「イネーブラーコース」はチームメンバーの育成や評価が求められ、等級グレードは「マネジメントフレーム」を活用し、長期↔︎短期、事業↔︎組織・人の軸で定義づけられています。
グレード5は時間軸が短く、グレード6•7はより中長期的に事業や組織を捉えられるかが定義となります。
このように、等級を行動指針であるValueで定義づけ、常にリーダーシップを発揮する仕組みを人事制度に持たせています。これによって目標設定や振り返りの評価を重ねるごとに、リーダーシップの発揮度合いを大きくしていける人材育成にも繋がっていきます。
次回はこの制度を適切に評価するための「評価」「報酬」について、「リーダーシップの相互支援関係」や「ライフイベントの際のセーフティネット」を中心にコラムを書きますので是非ご覧ください!
前回のコラムでも評価制度について執行役員の大和にインタビューをしておりますのでこちらも是非ご覧ださい!