COLUMN
SWX総研
約1年半に渡って三井不動産様と協業を進めてきたプロジェクト「三井ショッピングパーク Staff Circle 〜働きやすい、未来をつくろう。〜」がローンチされました。
この度のローンチには、本当に感慨深いものがあります。私たちはシフトワークで働く方々の仕事体験価値の向上(Shift Worker Experience)を掲げ、「はたLuck」というプロダクトの開発を進めています。その理由は、「働く人々の仕事体験価値を向上することが、サービス産業の生産性向上につながる」というメッセージをプロダクトを通じて、広く発信していくことが重要だと思っているからです。
日本のGDPの7割はサービス業で成り立っています。既に日本はサービス立国であることは間違いなく、しかし、そこで働く方々の労働生産性は先進国の中でも低い。よって、それが、働く人々の給与や待遇面も他産業に比較すると低くなってしまう原因なのです。国の主力産業として、多くの労働力人口を抱える産業として、労働生産性の向上と、待遇改善は待ったなしの状態だと言えます。これが放置され続ければ、国民の多くが仕事を通じての幸せを感じることが少なくなり、給与所得の低さは、国全体の購買力をも失ってしまうことにつながります。幸せを感じることが少なくなっていくこのサイクルこそ、私が思う日本の社会課題なのです。
※図:三井不動産プレスリリースより
この課題解決の大きな一歩が、今回の三井不動産様と実現する「商業施設で働くショップスタッフの働きがい向上を、商業施設の運営者が主体となって取り組む」という、働きやすい豊かなコミュニティを創造する取り組み「Staff Circle」になります。
本プロジェクトは、スタッフ一人ひとりと商業施設が繋がることで以下の変化を起こすことができます。
● これまで、紙で運用していた入館証は、手続きが煩雑で、作成コストが膨大にかかっていました。これからは、デジタル従業員証になり、スタッフは自分のスマホを使って、スマートに入館・退館が可能になります。
● これまで施設からのお知らせは、店長に届き、店長からスタッフに届けられていました。これからは、施設側からのお知らせをスタッフが直接受け取けとることができ、自然災害発生時などで営業時間が変更されることや緊急事態宣言時の対応などの連絡を、直接、即時に受け取ることができます。
● これまでの集合型研修が、自分のスマホで受講できるようになります。
● これまでバックヤードに掲示されていた施設特典が、直接スマホに届くことになります。
このように、スタッフはこれまで以上にスマートに働くことができ、仕事体験価値は上がり、施設運営の生産性も向上していきます。また、働くことがちょっとした幸せを運んでくれる体験を生み出すことが可能になるのです。
また、ショップ内でも「チャット機能」、ショップ内の連絡を受け取る「連絡ノート」、仕事の感謝を受け取れる「星を贈る」、シフトの調整、確定連絡を受け取れる「シフト機能」も活用することができ、各ショップの生産性向上にも寄与していきます。
<三井ショッピングパーク Staff Circle コンセプトムービー>
この取り組みを通じて、約10万人が仕事体験価値の向上を実現することになるのです。サービス業に従事する3700万人の仕事体験価値向上までは、まだまだ程遠いですが、しかし、大きな一歩だと確信しています。これからも「WorkをLuckに」というプロダクトコンセプトが、サービス業で働く多くの人々に感じられるように、事業を進めていきたいと思います。