COLUMN
SWX総研
昨年11月から国内の人流増加とインバウンドの回復もあり、サービス産業の収益はコロナ前の水準に回復してきています。一方、2023年1月時点で人手不足を感じている企業の割合は「ホテル・旅館」「飲食店」においては過去最高水準を記録*しており、求人を出してもうまく人が集まらず、客席を全て解放できずに店舗運営をしなければならないなど、チャンスロスを起こしてしまっています。
*帝国データバンク 人手不足に対する企業の動向調査(2023年1月)
そこで、ドミナント展開するチェーン店などは、近隣のお店同士でスタッフをシェアし、「ヘルプ」し合うことで人手不足を解消しようと力を入れています。
しかし現状の「ヘルプ」には以下のような課題があり、うまくいっていないケースがあります。
①いつも同じ人がアサインされる
店長のよく知るスタッフばかりがヘルプに駆り出され、特定の人だけに負荷がかかっていたり、逆に”働きたくてもシフトに入れていない人”が機会を与えられないというロス。
②ヘルプスタッフの能力や経験値などがミスマッチ
ヘルプを依頼した側もどんな人が来るのか分からず、時間のマッチングだけでスキルがミスマッチだったなどによるロス。
③コミュニケーション不足
「伝えられていた仕事と違った」「ヘルプに入ったのに感謝されなかった」「フィードバックがもらえなかった」など、コミュニケーションの問題でヘルプに入ったスタッフのエンゲージメントが下がる、「ヘルプに行きたくない」という気持ちになる、最悪、辞めてしまうなどによるロス。
このようにヘルプを依頼する側にとっても、勤務する側にとっても、その体験があまりよい状態でないことを理解し、双方の”ヘルプ体験”を向上させることを目的にシフト機能を大幅アップデートさせました。
スキルや経験のミスマッチを防ぐため、ヘルプの募集条件を細かく設定できるようにし、ヘルプに入るスタッフと店長のトークルームが自動的に作成され、事前に直接細かな情報をやり取りできるようにしています。それによってコミュニケーション不足によるミスマッチを大幅に削減することができ、店長もヘルプスタッフも安心して勤務当日を迎えることができます。
またヘルプ勤務が終わったら“お互いに感謝し合う”、ポジティブなフィードバックができるようにしています(追加開発予定)。そうすることにでヘルプに入ったスタッフのエンゲージメント向上に貢献することができます。
ある企業様でのテスト結果で驚いたのが、ヘルプの「募集」に対し、応募してくれたスタッフの9割が、シフト申請の締め切りタイミングでは「希望休」を申請していたということです。
締め切りタイミングでは休もうかなと思っていたけど、もう少し働きたいな、稼ぎたいなと思った、もしくは他の予定が確定して勤務が可能になったということです。
仮に18hー22hの4時間勤務の枠に、20名程度がヘルプ可能だとした場合、その企業には80時間分の勤務可能者が「埋蔵」されていたことになります。
このように「ヘルプ募集」という形で緊急募集することができれば、埋もれていた時間やスタッフを浮上させることができます。結果、求人広告費やショットバイトをお願いすることで出てしまっていたコストを削減することが可能になります。また、”ヘルプ体験”が良くなることで、よりたくさんのスタッフがヘルプに参加してくれる風土を作ることができると思っています。
今回の機能アップデートは「ヘルプ体験を向上させ、ヘルプに行くのが楽しくなる、ヘルプで求人コストを削減する」ことを狙いとしています。ぜひ「はたLuck®︎」シフトのヘルプ機能を試してみていただきたいです。